俺か、俺以外か。
兵庫県が果たしてどうなる、という今日。
もうせめぎ合いがすごい。
結果なんてもう見えてる、みたいなところから
どれだけの人がこの展開を予想できただろうか。
それにしても「斎藤か、斎藤以外か」というフレーズで
真っ先にROLANDを思い浮かべたのは私だけではあるまい。
かたや、こっち。
もう頭髪のせめぎ合いがすごい。
白組と黒組の大運動会がずっと繰り広げられてる。
今んとこ黒組がトラック何周も引き離してるんだけど
白組の追い上げがすごい。
まさに猛追。
白組さん、速いです。
黒組さん、がんばってください。
こうなってくると、白黒、
オセロみたいにひっくり返ってしまうのも時間の問題かもしれない。
白髪を増産することにかけては、右に出る者はいなくなってる。
これまで何度か白髪について語ってきたのだが、
白髪を発見し次第、
根元ギリギリでカットするという作戦で乗り切ってきた。
抜かないほうがいい、とか言うから・・・
抜くと毛根からイカレる可能性が、とか言うから・・・
しかし白組猛追の今。
これだけの数をカットするすなわち
これだけの髪を失うというわけで。
0か100か。
ハゲか白髪か。
俺か、俺以外か。
二つに一つ。
究極の二択。

資料が手元に乏しく、絶対いろいろ違うインスタントROLAND
ファンの方ごめんなさい…ROLANDもごめんなさい…
以前、白と黒が共存して何とかなるのなんて
GLAYのHISASHIか、関口宏か、
はたまたゴー☆ジャスくらいのもの、
なんて書いたけれど
もういっそ、宏でいいんじゃない?
光を受けてチカリと光る銀のひとすじとか、
それはそれでお洒落かもしれないし?
なんて思ってはみても、
究極はこれだから究極なのだ。
窮地で選択を迫られたとき、
最後に何を大切にする人間なのかが浮き彫りになるものだ。
0か100か。
ハゲか白髪か。
俺か、俺以外か。
斎藤か、斎藤以外か。
兵庫県は間もなく投票が締め切られる。
私の頭髪には今のところ期日がないため、
合戦はもう少々長引きそうな気配を醸している。
ドラマティック・レイン
もはや日本が日本という国をやめようとしているとしか思えないような雨が、
ここのところ実によく降った。
バケツをひっくり返したような、なんてよく言ったものだったが
バケツどころじゃない、
世界中の川の水を集めて一気に落としました、みたいな雨である。
そんな中でのちょっとした出来事をここに描き落としていこうと思う。



少女漫画だったらおそらくときめきイベントなのであろうが
私にかかるとこうなってしまう。
わずか30秒ほどにすぎない出来事であったが、
最後には彼と私の間に、友情に似たなにかしらの絆が生まれていた。
突然の雨はドラマを生んだ。
人と人が関わっていくかぎり、
ドラマはいくらだって生まれるのである。
バーニンバーニン、俺の昼だよ
「もえ」
ふと、ふすまが開く。
「今日は俺が昼ごはん作るから」
土曜のお昼前。
中学一年生になったばかりの私は、
初めての定期試験へ向けてむつむつと勉強しているところだった。
「え!?」私はびっくりして振り返った。
「いいの?」
焼きそばでいい?
兄は、優しいまなざしを向けて言った。
妹をねぎらおうという兄心。
何より、兄の作るお昼ごはん。
その楽しそうな提案に、私はひとくちで乗った。

当時高校生だった兄。
野球部に所属し、昼夜練習に明け暮れていた。
朝、野球。
夜、野球。
休日も早朝から晩まで、野球。
あまりのハードさに、
授業中に激しい寝息が響き渡っても、
教師が振り返ってそれが野球部と知るなり
「寝かせといてやれ」と言ったというのはあまりに有名なエピソードである。
兄はその中にあって、勉学も怠らなかった。
ゆえにそんな彼が台所に立つ機会など、皆無であった。
「ア゛ーーーーー!!!!!」
台所から兄の悲鳴が聞こえる。
私は電光石火で立ち上がり、台所へかけつけた。
「どうしたの!!」
兄は狼狽しきって、言った。
「やべぇ、野菜、燃やした!」

兄上の炎上クッキング。
バーニング、ベジタブル。
ばかだった。私がばかだった。
楽しそうな提案なんて、のんきに構えていた私が、ばかだった。
兄が一人で台所に立ったことなんて、いまだかつてなかったじゃないか。
フライパンの中にあるのは、もはや焼きそばじゃない。燃えそばである。
兄妹ふたりで文字通りの火消しに回り、
生きながらえた野菜の切れはしをかき集め、
少々遅めの昼食とあいなった。
「だいじょうぶ、おいしいよ」
大量の炭を皿の脇に寄せたまま、私は言った。
「なんとか食えるな」
兄もやや真顔で言った。
冗談抜きで、やっぱり、
だいじな人の作ったごはんって、二割増しでおいしく感じると思う。
そんな兄も進学で上京し、
5年後にはカレー作りをマスターしていた。
受験のため上京した私に、夕飯として振る舞ってくれたのである。
「おにいちゃん、すごい、おいしいよ」
ちゃんとおいしい、と私はもはや感涙、という勢いで言った。
「あんな、野菜、燃やしてたのにね」
兄は「最近燃やさなくなったよ」と、笑った。
それにしても、炎上クッキングといい、ジーパン殉職といい、
どうしてこうも私たち兄妹は同じ失態に見舞われるのだろう。
次は共にいったい何をやらかすのか。
少々先が思いやられる二人である。