純喫茶みかづき

ほっとしたい昼。眠れない夜。常時、開店中です。

2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

彼とYシャツと私

NHKの「チコちゃんに叱られる!」が大好きで、 もうこの番組を心の支えに生きていると言っても過言ではないのだが、 先日、少々なつかしさを覚えるテーマを扱っていた。 「シャツのボタンが男女で逆に付いているのはなぜ?」 朝食をとりながら再放送を背中で…

あなたと私のくつした

靴下が好きだ。 靴下を見るのも、履くのも、描くのも好きだ。 集めようとせずとも集まってしまう、 その程度には靴下が好きだ。 うちの店には年に数度、 3足組で500円の靴下が登場する。 これに私は、実に弱い。 というのも、この靴下がなかなかどうして、…

それはまるでつむじ風のような

先日信号待ちをしていて、驚くべき現象を目にした。 そこは見通しの良い交差点で、 左前方にはコンビニがあった。 私は車の運転席から、何気なくそちらに目をやった。 ちょうどコンビニから メガネをかけた男性が出てくるところだった。 男性は右手に弁当の…

2週の間あなたを待っているわ

日向もえこは一見 平凡なアラサー独女だった。 けっして美少女ではなく成績もよくはなかった。 カネ・キャリア・恋人はなく 小さな雑貨店のしがないへっぽこ店員 いったい誰が… そう…この小さな独女の胸に熱く激しく燃える炎のことを…… いったい誰が知っただ…

危険なバディー

ひとには無限の可能性があると、巷ではよくいう。 しかし無限の可能性がある中で、 ひとの命は有限である。 命が無限ならば、 どんな可能性にも、いくらだって賭けたらよい。 どんな能力も、どこまでだって伸ばせるかもしれない。 けれども。 有限の時を生き…

たぶんお呼びでなかった

うちの店に、男性の常連客がいる。 いるっていうか、もはや、いた。推定年齢は40代後半~50代後半。店長によると、お気に入りの女の子と話すことを楽しみに来店しているらしく、気に入った子がレジにいないと、いつまでも会計に来ない。 ついには、お目当て…

おじいちゃんマップ

オーケー、これは現実だ。間違いない。繋がっている。 ――村上春樹 1988.ダンス・ダンス・ダンスより 通勤中、よく見かけるおじいちゃんがいた。 早番で出勤した際、職員駐車場へ続く交差点を、右にハンドルを切ったタイミング。必ずこのタイミングで、彼は…

ロングショットもわるくない

今朝、窓の外をちょうちょがひらひらと行き過ぎるのを見た。 淡い黄色の、モンシロチョウのような蝶だった。ちらちらちら、と飛ぶ姿はなんとも可憐で、メルヘンそのものだった。 しかし次の瞬間に思ったのだ。アップで見ると、なかなかグロテスクなんだよな…

ササミ・クエスト

可能なかたは、ポルノグラフィティの「メリッサ」をBGMにお読みください。 作り置き。 それは、HP低めの私を救う魔法。 毎日のように弁当を用意するのだが、 毎朝、一から新しいメニューを用意する明るい活力は、残念ながら私にはない。 もう作り置きを愛…

わたしのサンクチュアリ

ノーベル文学賞受賞者も発表され、 風が完全なる秋の訪れを告げる今日。 読書の秋にちなんだ話をひとつ。 甥っ子に絵本を贈るために、図書館へ赴いた。 図書館?本屋ではなく? イエス。図書館です。 図書館は、訪れる人に優しい。 ふらっと入って、無料で本…

心頭滅却すれば火もまた涼し

生きとし生けるものの一員として、少々心配になった出来事がある。 私の着物・浴衣は押し入れの天袋が定位置なのだが、この夏うっかり虫干しをしそびれ、今日あわてて風を通して、防虫剤を添えて、さあ天袋エリアに戻すぞ、というとき。 天袋と言っても、我…

小悪魔なキーワード

運命のいたずらとは、たぶん、そこかしこにある。 ブログを開設してひと月ほど経ったが、近頃このブログが、ちょっとした悲劇を巻き起こしていることに胸を痛めている。 ときに、検索キーワードは、小悪魔すぎやしないだろうか。 私は、機械とか、ネットだと…

日向もえこは2着しかパジャマを持たない

寒い。 この間まで、ゆでダコみたいな顔で職場に参上したり、お弁当の春雨が腐ったりするほど暑かったっつーのに、この急降下。秋って、こんなにせっかちなやつだったっけ?もうちょっと、慎重派じゃなかった? 今朝なんて寒さに震えながら目を覚まし、鏡を…

続・ぼくらのカントリーロード

たいへんなことが判明しました。 この間の、チャップリンとガラスの仮面の話の、いわば続報になるんですけど、 チャップリンをね、借りに行ったんです。 この前、天沢聖司が返却してくれていた、チャップリンのカルメンをお目当てに。 そしたらね、チャップ…