純喫茶みかづき

ほっとしたい昼。眠れない夜。常時、開店中です。

ロングショットもわるくない

今朝、窓の外をちょうちょがひらひらと行き過ぎるのを見た。

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淡い黄色の、モンシロチョウのような蝶だった。
ちらちらちら、と飛ぶ姿はなんとも可憐で、メルヘンそのものだった。

しかし次の瞬間に思ったのだ。
アップで見ると、なかなかグロテスクなんだよな、と。

虫って、テレビなどで どアップで映されると
とんでもなく気持ちが悪かったりする。
何これプレデター?みたいな感じである。

でもさらに次の瞬間に思ったのだ。
人間だって、アップにしたらなかなか気持ち悪いよな、と。

想像してみた。
サンプル、私。

あらゆる毛穴から毛からすべてが暴き出されたその世界。
うん、絶対気持ち悪い。
それはサンプルが綾瀬はるかじゃなくておまえだからじゃねぇの?
というツッコミもどこかしこから聞こえてきそうだが、
それはおそらく正しい。
しかし、虫から見た人間なんて、きっと皆プレデターだ。
自分より何百倍も大きい時点できっと、怖い。

つまり、おたがいさまだ。

木だって、魚だって、なんだってそうだ。
この世は「実はキモい生物」でできている。

生きとし生けるもの、皆キモい。
しかし、別な距離感で見れば、それまた美しい。

何事も距離感はだいじだ。
近づきすぎてもダメなときもある。
遠すぎてもダメなときもある。
ソーシャルディスタンスソーシャルディスタンス
ちまたで言われてますけど
「適度な距離感」は、普遍でも不変でもない。
同じ相手でも、
もっと近づいてよく知るべき場面もあれば、
もう少し離れて見守るのが、お互いによって心地良い場面もある。

見る立ち位置で、世界はきっとこんなにも違って見える。

ただ確かなのは、
私の毛穴を至近距離で見るのは、私だけでいいかな。